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進む労働力の自動化


労働力の自動化とは、人間が行ってきた定型的なパソコン操作をソフトウエアのロボットにより自動化するものです。具体的には、ユーザー・インターフェース上の操作を認識する技術とワークフロー実行を組み合わせ、表計算ソフトやメールソフト、ERP(基幹業務システム)など複数のアプリケーションを使用する業務プロセスをオートメーション化します。


RPAは業務の粒度や優先順位、コストがROI(投資収益率)に見合わないなどの観点からシステム化が見送られてきた手作業の業務プロセスを、作業の品質を落とさず、比較的低コストかつ短期間で導入できるという特徴があります。具体的な適用業務としては、帳簿入力や伝票作成、ダイレクトメールの発送業務、経費チェック、顧客データの管理、ERP、SFA(営業支援システム)へのデータ入力、定期的な情報収集などがあげられます。


RPAは煩雑で定型的な事務業務が多い金融業界で先行して導入され、高い効果を発揮したことから業種を問わず多くの企業・団体に導入されつつあります。今後もRPAは人間の補完として業務を遂行することから、仮想知的労働者(Digital Labor)として、2025年までに事務的業務の1/3の仕事がRPAに置き換わるインパクトがあるともいわれています。


労働力の自動化によって変革する産業


製造業、建設業、卸売・小売業などが挙げられます。製造業は産業ロボットの導入によるFA(ファクトリー・オートメーション)などが浸透してきている業界であり、過去から継続的な生産性上昇が実現しています。建設業についても、職人の高齢化などにより深刻な人手不足の状況にあるなかで、少ない人員で高い成果を生み出すような努力が行われており、結果的に高いパフォーマンスを達成しています。卸売・小売業も生産性が上昇している業種の1つです。最近は、多くの小売店で店員による商品バーコードのスキャンの後に顧客が自身で会計を済ませるセミセルフレジが導入されています。


労働力の自動化は、機械化・自動化することによってヒューマンエラーの心配がなくなる、24時間稼働できる、圧倒的に処理能力が高く膨大なデータを短時間で処理できるなどのメリットを生み出すことができます。しかし、労働力の自動化によってもたらされる影響は、業界や職種によって異なりますが、例えば、事務系やデータ処理系で手作業やルーティンワークになっている職種が、自動化の脅威にさらされるとみられている。一方で、介護やビッグデータ、グリーン経済などで雇用が増えるという見方もあります。

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