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9月の株式市場の特徴


株式相場の9月のアノマリーについて


9月は世界的に最も株価が下落しやすい月と言われています。これは、夏休み明けの機関投資家が市場に戻ってくることや、ファンドの決算期にあたることなどが影響していると考えられます。


しかし、9月の下落は逆に買い場を提供する可能性もあります。10月に入ると、中間決算ラッシュや新規公開株の発表などで株価が上昇しやすくなります。これは「ハロウィーン効果」と呼ばれるアノマリーで、「10月に買い4月に売れ」という格言にもなっています。


また、9月の株価動向はその年のトレンドを示すこともあります。例えば、2020年の9月は新型コロナウイルス感染拡大や米中貿易摩擦などで株価が大きく下落しましたが、その後はワクチン開発や米大統領選挙などで株価が急回復しました。



株価が9月に下落しやすい理由について


一つの理由は、欧米のヘッジファンドの多くが11月に決算月になっていることです。ヘッジファンドは決算前にポートフォリオを整理するため、年初来マイナスの銘柄を売却しやすくなります。これが市場全体に売り圧力を与えることがあります。


もう一つの理由は、アメリカの個人投資家が年末前に損益通算を行うための節税売りを行うことです。個人投資家は利益が出ている銘柄でも、損失と相殺しようと売りに出すことがあります。これも市場の下落を招く可能性があります。


さらに、9月や10月は世界的な大事件や大暴落が起きやすいという統計もあります。例えば、世界大恐慌、ブラックマンデー、リーマンショック、9.11テロなどはすべてこの時期に起きました。これらの事件は株式市場に大きなショックを与え、世界中の株価に影響を及ぼしました。



過去9月に起きた金融マーケットに影響を与えた大きなニュース


・2007年9月には、サブプライム住宅ローン危機が顕在化しました。この危機は、米国の住宅バブルの崩壊に端を発し、証券化された不良債権が金融市場に拡散することで、世界的な金融危機を引き起こしました。この危機は、世界経済の成長率を低下させ、各国の財政や金融政策に大きな影響を与えました。


・2008年9月には、リーマン・ショックが発生しました。このショックは、米国第4位の投資銀行であったリーマン・ブラザーズが経営破綻を申請したことで引き起こされました。このショックは、金融市場に大きなパニックをもたらし、世界的な信用収縮や株価暴落を招きました。このショックは、世界経済の勢力図を塗り替えるきっかけともなりました。


・2011年9月には、欧州債務危機が深刻化しました。この危機は、ギリシャやスペインなどのユーロ圏の債務問題がエスカレートすることで引き起こされました。この危機は、ユーロ圏の金融安定や経済統合に大きな挑戦となりました。この危機は、欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)などの国際機関の役割や対応力にも関心が集まりました。




以上をまとめると、9月は株価が下落しやすい月と言われていますが、逆に買い場を提供する可能性もあります。10月に入ると、中間決算ラッシュや新規公開株の発表などで株価が上昇しやすくなります。これは「ハロウィーン効果」と呼ばれるアノマリーで、「10月に買い4月に売れ」という格言にもなっています。ただし、これらは過去の統計的な傾向であり、必ずしも未来を予測するものではありません。株式投資は自己責任で行う必要がありますのでご注意ください。

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